学校の検診で子どもに不整脈が・・・
学校の検診で子どもに不整脈が見つかることがあります。
これは意外に例が多く、おおむね問題がない場合が多いです。
しかし、なかには心疾患を疑われる病的な不整脈が存在することもありますので、一度はきちんと検査を受けておくことをオススメします。
※あまり心配する必要のない不整脈
(あくまでも参考点です、正確な判断は医療機関で行ってください)
・呼吸性不整脈 洞性不整脈(どうせいふせいみゃく)
息を吸うときに心拍数が増え、息を吐き出すときに心拍数が減ります。
これは子どもによく見られる心配ない不整脈のひとつですが、あまり程度が激しい場合には、心疾患の可能性があり運動を制限などが必要な場合もあります。
・洞性徐脈(どうせいじょみゃく)
1分間に50〜60回しか心拍数がない。
通常(成人の場合)は60〜90回/分が正常な値とされています。
・期外収縮(きがいしゅうしゅく)
運動することで自然に消えてしまう、非常によくみられる不整脈です。
ただし、運動するとかえって増加してしまう場合には早期の検査が必要です。
※精密検査や、治療が必要となる可能性がある不整脈
・多源性心室性期外収縮(たげんせいしんしつせいきがいしゅうしゅく)
心筋の異常が疑われます。
・先天性心疾患(せんてんせいしんしっかん)
・甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)
・高血圧
子どもの胸痛と不整脈
お子さんが「胸が痛い」と訴えた場合、心臓病などの疾患の兆候なのか、と心配になってしまいますよね。
まずは、お子さんの言葉に耳を傾け、胸のどのあたりが痛むのか、痛みが続いているのか、などを聞いたり、
日ごろの呼吸との違いは?、他に痛みを引き起こす原因は?など思い当たることはないかを観察してみる必要もあります。
よく聞いたら、それが単なる筋肉痛だった、何て言うこともありますし、病院などでは緊張感などからさらにウマく表現できなくなってしまうこともありますので、まずは落ち着いてじっくり対話、観察してみましょう。
また、小さなお子さんの場合は、言葉でうまく表現できないので、日ごろから周囲の大人が注意し、何か変わった様子がないか、気にかけてあげることも大切です。
ちなみに、胸痛の原因となる病気には、呼吸器、心臓、消化器、胸壁の疾患、あるいは心因性のものなど、多くの原因、要因があります。
お子さんに不整脈がおきたら?
お子さんが不整脈(脈拍の異常)や動悸をうったえたら、まずその症状が発生した状況を観察する必要があります。
また、不整脈や動悸のほかにどのようは症状が伴っていたかに着目します。
その症状が起きたのは?
動いたときに起きた?
突然起きた?
長時間続いたか?
ほかにどのような症状があったか?
呼吸困難
疲労感
発熱
胸痛または胸の不快感
発汗
空腹感
脱力感
意識障害
甲状腺の腫れ
最近やせてきた
など、このような状況や、気が付いたことをメモしておくと、診断時の判断基準となるでしょう。
不整脈とは?
不整脈とは、心臓の収縮のリズムが乱れた状態のことをさします。
その症状から、主に2つのタイプにわかれ、さらにその中でも幾つかの種類にわかれます。
『頻脈型不整脈』(ひんみゃくがたふせいみゃく)
脈が増えるタイプの不整脈
・期外収縮(きがいしゅうしゅく)
脈が飛ぶような感じがし、一回単位でときどき心臓の収縮が速くなるタイプの不整脈です。
・発作性頻拍(ほっさせいひんぱく)
安静時に突然、脈が1分間に150?200回以上にも増えるタイプの不整脈です。参考:正常では50?70回前後。発作性心房細動(ほっさせいしんぼうさいどう)もよく似た症状を起こします。
・心房細動(しんぼうさいどう)
脈が乱れ、胸部に不快感があります。心房が小刻みに震えているような症状を起こします。
・心房粗動(しんぼうそどう)
・心室細動(いんしつさいどう)
・心室粗動(しんしつそどう)
・洞性頻脈(どうせいひんみゃく)
『徐脈型不整脈』(じょみゃくがたふせいみゃく)
脈が少なくなるタイプの不整脈
・房室ブロック(ぼうしつぶろっく)
洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)
脚ブロック(きゃくぶろっく)
脈が遅くなります。
刺激が心臓のなかでうまく伝わらないために起こります。
・高度の徐脈
脈が遅くなる症状があります。
・洞性徐脈(どうせいじょみゃく)
・洞房ブロック(どうぼうぶろっく)